ヴァレリー・メシカ インタビュー
2022年10月24日
《ビヨンド ザ ライト》コレクション
ヴァレリー・メシカ インタビュー

ヴァレリー・メシカは、新作ハイジュエリー コレクション《ビヨンド ザ ライト》の発表を機に、そのインスピレーションを披露し、兄とのユニークなコラボレーションを回想し、その卓越したサヴォワールフェールをこれまで以上に明らかにします。

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今回の《ビヨンド ザ ライト》では、パワフルで見事な新作ハイジュエリー コレクションを発表されていますが、あなたのインスピレーションの源はどこにあるのでしょうか?

ヴァレリー・メシカ(以下VM): 《ビヨンド ザ ライト》は、美しい家族の物語と古代エジプトから影響を受けた強烈なインスピレーションが融合した、私にとって特別なコレクションです。この新作ハイジュエリー コレクションについてのリサーチを進めれば進めるほど、このテーマは私の中に浸透し、共鳴するようになりました。まるで決して耳から離れない旋律のように。このテーマに取り組む中で、私は兄のイランが担っていたプロジェクトにも従事していました。彼は、110カラットの並外れたダイヤモンドの原石を加工し、そこから15個もの見事なストーンを取り出したのです。今回のコレクションのメインアイテムとなって脚光を浴びているのがそれらのストーンです。私たちのプロジェクトは、ごく当たり前に、自然な形で連携しており、それは、共通の情熱を軸に絡み合う家族の歴史なのです。

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今回のコレクションは、メシカにとってどのようなターニングポイントになりますか?

VM : 《ビヨンド ザ ライト》は、光を超越すること、現実を超越すること、自分を超越すること、私にとってこれこそがまさにこのコレクションから想起させられることです。以前のコレクションまで、私は洗練されたストーンを中心にクリエーションを展開してきました。このような思いから、33カラットのダイヤモンドに興味を持ちました。私たちメゾンの伝統を継承する一石を探していたのです。しかし、私はさらに上を目指すために、同じ110カラットのダイヤモンドの原石から15個のストーンすべてを購入することに挑戦したのです。洗練された33カラットはクラシックなクッション型のフォルムをしていますが、中にはまったくユニークなカットのものもあり、大胆な賭けとなりました。格別な15個のストーンで同じジュエリーセットを作るのは大胆な賭けでしたが、私にとってはとてもいい挑戦でした。

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今回、33カラットの格別なストーンを採用した神話的なコレクションを発表されましたが、このダイヤモンドの特徴は何でしょうか?

VM : ダイヤモンドを手に入れるまでのストーリーは、まさにダイヤモンドが紡ぐ旅物語というべきものですが、このストーンは驚くべき光と類まれな純度を持っています。このダイヤモンドは、カラーがD、クラリティがFIと評価されており、最高級の品質を誇ります。そのダイヤモンドの光をより引き出することが最大の課題でした。だからこそ、この洗練されたダイヤモンドの輝きに視線が注がれるように、ホワイトゴールド一色のジュエリーセットを作りたかったのです。このように、Akh-bâ-Ka(アーク バー カー)は、羽虫という神話的なテーマを再解釈した、実に素晴らしいジュエリーセットなのです。強いて言えば、ファラオニックな飛躍なのです。

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第1章の成功は何だったのでしょうか、またなぜ第2章も制作することになったのですか?

VM : 第1章は紛れもなく成功を収めました。7月のパリ・オートクチュール・ファッションウィーク期間中にこれらのセットを発表しました。《ビヨンド ザ ライト》は、約150作品にも及ぶ非常に豊富で、見事なコレクションがあります。そのため、一度にすべてのジュエリーセットを発表することが難しかったのです。昨年、9月のファッションウィーク期間中に行われたメシカのファッションショーで、ハイジュエリーの新しい来店予約を開始しました。ですから、このイベントは私にとって非常に身近なものであり、次の章を紹介するのに最適な場所だと考えたのです。こうして、第2章のためのこの特別なファッションショーが考案されたのです。

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このファッションショーを通して伝えたいメッセージはありますか?

VM : 常に思い切りを持って。ファッションウィーク期間中にハイジュエリーのファッションショーを発表するには、それなりの大胆さが必要であり、それを継続するのはさらに厳しいことです。また、ハイジュエリーを「ファッション」業界に参入させることで、ハイジュエリーの神話を覆すという、ある意味、大胆な賭けでもあるのです。より自由な着こなし、強いて言えばより「クールな」着こなしを熱望した、これらの特別な作品のために新しい扉を開くための方法です。